「大事にされてるんだな、お前ら。」
自分の育てたサボテンに向かって、緑はそうつぶやく。 ——自分には言えなかった言葉を。
作品詳細
✍️作者:イクヤス先生
🏢出版社(発行):竹書房
📖レーベル:バンブーコミックス Qpa
📚巻数:全1巻

─ だれよりも頑張り屋の君が愛おしい。
佐々木緑の祖父はこう言っていた。
「お花ばかりが持てはやされているけど、それを支える幹や葉っぱやつぼみの方が好きだ。
見えないところで頑張る縁の下の力持ちになって、それに気づける人たちに囲まれて欲しい。」
「緑だけでも主役をはれるような、そんな強い人間になってほしい。」
だから、孫の自分に「緑」という名前を付けたのだと。
その言葉を胸に、緑は小さなグリーン専門店を開いた。
誰かの見えない頑張りに気づける人でいたくて。
でもいつのまにか、夢を守るために手段を選ばなくなっていた。
大切にしたかったはずのものを、自分で手放していた。
─ あのサボテンのように大切にされたい
緑のお得意先の会社に勤める瑞稀。
兄が社長をしている会社で重役を担っていた。
日本でも有数の大企業の社長を両親に持ち、兄(英一)も優秀。
瑞稀は、自分に対して愛想が悪く、見た目も派手。
緑から見たら何の苦労もない金持ちのボンボンに映った。
自分と対極にいる存在に、憎らしささえ感じていた。
そんな瑞稀だったが、通勤のときには、
専用のバックにサボテンを入れて愛おしそうに世話をしていた。
その光景を見て、緑はつぶやく。
「大事にされてるんだな、お前ら。」
ボロボロで惨めな自分と比べていた。
店を守ることに必死で、
大事なことに気づけなかった。
瑞稀の見えない努力も、
自分がいちばん大切にしたかった在り方を、
自分で裏切っていたことにも。
─ 頑張りが報われて欲しいと願う
緑は、セフレ関係にあった兄の英一から「弟(瑞稀)と付き合ってほしい。」と金を積まれ、
半ば流されるように擬似恋人関係になった。
刺々しい態度の瑞稀と、訳ありの緑。
ちぐはぐなふたりが少しずつ距離を縮めていく過程がもどかしくも温かい。
すれ違って、再会して、ようやく分かること。
「大事にされてもいいんだよ。」
「頑張りはきっと報われるよ。」
がむしゃらに夢に向かって頑張って、
当初の目的を忘れてボロボロに荒んだ心を
優しく包みこんでくれる。
そんな心温まるお話です。
─こんな人におすすめ
- すれ違いと運命の再会にときめく人
- 健気な年下攻めが好きな人
- 夢のために必死に生きるキャラクターを応援したい人
- 自分を後回しにしがちな人

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