
ー”開発”から”開花”へ
待望の続編
発売されたとき、
正直、涙で前が見えませんでした。
『40までにしたい10のこと』もそうですが、
マミタ先生の続編を出すタイミングは、
毎回こちらの心を見透かしているようで、
本当に神がかっています。
神から下々の者へ、
甘美なご褒美を賜った――
それくらいの感動でした。
……私の興奮は、ひとまず置いておきますね(笑)
まず、タイトルが秀逸です。
“開発”から、“開花”。
1字違いが大違い。
「ほころぶ」とは、
硬かった蕾が、
ほわっと開かれること。
桜の花って、
ある日突然、
制御できないほどの速さで
ぶわっと咲きませんか?
復讐のためにエネルギーを使っていたなつめさんが、
今度は、
相手の幸せのために動き出す。
そのポジティブな変化を、
これ以上なく的確に、
そして美しく捉えた言葉だと思います。
……天才すぎて、
思わずうなってしまいました。
ー経験値が違うと思っていた二人 実はよく似ていた
ただ、今作は
なつめさんだけの物語ではありません。
どちらかというと、
コウ側の心の動きが
とても丁寧に描かれています。
これまで余裕だったコウが、
自分の中に生まれた
新しい感情に戸惑ってしまう。
一方で、
なつめさんは
「コウにふさわしい自分になりたい」と思い、
コウもまた
「なつめさんには、
カッコ悪い自分は見せられない」と考える。
全然違う二人に見えて、
実は、とてもよく似ている。
そして今回登場する
ニューカマーの存在が、
本当にいい味を出しています。
「まったく……二人とも似てるんだから。」
彼と彼も、
彼と彼も、
似ている。
そして、
形は違うけれど、
大事な人を幸せにしたいと願う
彼と彼も──。
名前や立場は違っても、
同じ方向を向いている関係が、
静かに、確かに、描かれていきます。
前作で私は、
「愛って、相手の好き嫌いを
探していくことなのかもしれない」
と書きました。
でも今作を読んで、
こんなふうにも思いました。
「愛って、相手の中に自分と似ているところを
見つけることなのかもしれない」
「分かり合えない」よりも前に、
「同じだった」と気づくこと。
その瞬間、
関係はもう一歩、
深まっていく。
『なつめさんは開花(ほころ)びたい』は、
愛のかたちが一つではないことを、
とてもやさしく、
そして誠実に描いてくれる作品です。
愛って、深い。
読み終えたあと、
そんな言葉が自然とこぼれてしまいました。
こんな人におすすめ
・前作『なつめさんは開発(ひら)かれたい』を読んで、
その“続きの感情”を見届けたい人
・関係が始まったあとの、
心の揺れや変化を丁寧に描いたBLが好きな人
・余裕のある人が戸惑う瞬間に、ぐっときてしまう人
・「似ているからこそ、分かり合える」そんな関係性に惹かれる人

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▼この話の前編を読みたい方はこちら
・『なつめさんは開発(ひらか)れたい』
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はずれ一切ナシ!本当に素敵な作品を生み出す作家さんです!いつか特集したいな〜!
・『40までにしたい10のこと』|人生の節目で 自分の心の声に耳を傾けてみた
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