ノーカラーベイビー 感想(ネタバレなし)|たった一人、自分の全てを肯定してくれる人

1_心がほどけるBL

「2人でコーヒーが飲みたい。」
その一言で、世界が変わった。


極彩色の服に身を包み、ハリネズミのように
他者を寄せ付けないオーラを纏った真白。
美人で、派手で、近寄りがたい。
でもその奥に、誰より一途なものを隠している。

真白には、家族との深い確執があった。
その痛みを埋めるように、
雑に扱ってくる恋人・洋一との関係にしがみついてきた。

痛ければ痛いほど、求められている。
選んでもらえていると、思っていた。

洋一が行為の話をペラペラと喋るせいで、
真白は「ビッチ」「淫乱」と、
本来の姿とはかけ離れた印象を持たれていた。

そんなとき、当てつけで声をかけた相手が、
研修医の大地だった。

真面目で、つまらなそうで、
本来なら関わるはずのない相手。

でもなぜか、大地は最初から、
真白のことを知っているようだった。

どんなプレイがしたくて自分に声をかけたのか。
そう問いかけた真白に、大地は静かにこう答える。

「2人でコーヒーが飲みたい。」

自分を、丁寧なもののように扱う人がいる。
戸惑いつつも、真白の心の奥に優しく響く。


派手な見た目は、本当の自分を隠すための鎧だった。
誰にも本当の姿を見せないようにしてきた真白を、
それでもちゃんと見ていた人がいた。

誰からも選ばれなかったと思っていた人が、
はじめて「そのまま」で選ばれる物語。

読んでいて、何度も涙が出ました。
ずっと手元に置いておきたくなる一冊です。


こんな人におすすめ
・孤独を抱える登場人物が好きな人
・誤解され続けてきたキャラクターに弱い人
・「選ばれる瞬間」に心が動く人
・優しくされることに慣れていない人
・じんわり泣けるBLが読みたい人


スニペット
「2人でコーヒーが飲みたい——その一言が、誰からも選ばれなかったと思っていた男の世界を変えた。派手な見た目の下に隠してきた本当の自分を、ちゃんと見ていた人がいた。何度も泣いた、大切な一冊です。」

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