
この作品は、BLではありません。
それでも、
人と人が“つながりになっていく瞬間”を描いた物語として、
どうしても紹介したかった一冊です。
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全てにおいて、正反対の二人。
だからこそ、
一緒にいる時間が、
とても愛おしい。
この物語には、
いくつもの「正反対」が描かれています。
素直に気持ちを出せる人と、
慎重に言葉を選ぶ人。
立ち止まって洞察する人と、
まず関わり、行動してみる人。
早くから世界を知り、相手に期待しなくなった人と、
自意識が膨れ上がり、ぐるぐる思い悩んでしまう人。
素直 と 慎重
洞察 と 行動
諦観 と 逡巡
性格も、価値観も、
物事の見方も違う。
正反対でも、
正反対だからこそ、惹かれ合う。
その歩み寄りが、
とても愛おしいのです。
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たとえば、
「かわいい」という言葉ひとつ取っても、
二人の認識はまるで違う。
君は「かわいい」を多用するけれど、
僕に向けられた「かわいい」は、
猫や、中年のおじさんに向ける
あの「かわいい」と同じなの?
……わからない。
言葉のチョイスも、
使い方も、
そもそもの意味も違うから。
二人は、
言葉の意味そのものを擦り合わせるところから、
関係を始めていきます。
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でも、
すべてを言葉にしなくてもいい瞬間もある。
ふとしたときに感じる、風の気持ちよさ。
雨上がりの匂いの、懐かしさ。
同じものを
「いい」と思える瞬間が、
ちゃんと訪れる。
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すべて理解するなんてむずかしい。
それでも、
「これ、好きそうだな」って・・・
相手のツボを
一番に分かっていたい。
そんな気持ちが、
この物語の中には、
何度も、やさしく描かれています。
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また、
相手のときめきポイントや、
胸をくすぐられる瞬間は、
実は自分が
意図していないところにあったりする。
頑張っているところじゃなくて、
無防備なところ。
かっこつけている瞬間より、
ふと気が抜けた横顔。
そのズレに気づいたとき、
この関係は、
もう少し深いところへ進んでいる。
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学生時代という、
永遠じゃないからこそ、
ぎゅっと閉じ込めておきたくなる空気や時間。
とにかく、愛おしい。
『正反対な君と僕』は、
そんな
きゅんが丁寧に詰まった作品です。
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こんな人におすすめ
・BLが好きで、「関係性」を大切に描く物語に惹かれる人
・会話や言葉のすれ違い、そこから生まれる理解にときめく人
・「正反対」な相手と、どうやって一緒にいられるのかに
興味がある人
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