25時、赤坂で。 感想(ネタバレなし)|君が信じてくれるから、前に進める。

1_心がほどけるBL

紹介するには今さらなほどの人気作。
でも、
「ドラマしか観てない」
「気になってるけど原作はまだ」
そんな人にこそ、声を大にして言いたい。

この漫画、本当に最高です。

まず、タイトルが抜群に美しい。

“25時”

普通は使わない時間表記。

でも、24時を少しだけ越えたその曖昧な時間は、

・仕事が終わったあと
・ひとりになる時間
・不安や本音が顔を出す時間

まさにこの物語の空気そのもの。

昼間は完璧に演じられる人でも、

夜は少しだけ弱くなる。

その繊細さが、タイトルに閉じ込められている気がします。

実力派イケメン俳優・羽山麻水。
街で見ない日はないほどの人気者。

同じ大学の映研出身で、
売れない役者・白崎由岐。

二人はかつて同じ場所にいたけれど、
強く交わったわけではない。

それでも、

“少ない接点の中で、人生を変えるほどの影響を与えた存在”

それが、この二人の関係です。

麻水は、完璧なルックスと立ち居振る舞いから
「人形みたい」と言われる。
自分の価値は顔だけだと
向けられる熱狂の視線もどこか冷ややかに受け止めています。

他人に本気で関心を持つことはなかった。

――由岐に出会うまでは。

大学時代 由岐の放った一言が、
麻水の人生を決定的に動かします。

一方の由岐は、まっすぐで、不器用。
言葉選びが下手で、お世辞や忖度が苦手。
すぐにスター街道を駆け上がった麻水と違い、
長く日の当たらない時間を過ごします。

それでも

麻水だけは、
「白崎くんなら大丈夫」と迷いなく信じている。
この物語の美しさはここ。

“自分を信じてくれる人がいる”
⸻この思いが、人を奮い立たせる。

25時。

誰も見ていない時間に、
誰かが自分を信じてくれている。

だから前に進める。

これは依存の物語ではありません。

才能を持つ二人が、
互いの存在によって“高みに引き上げ合う”物語。

ライバルであり、

恋人であり、

唯一無二。

だからこそ、この関係は強い。

人気作だからこそ、
今さら?と思うかもしれない。
でも、原作を読むと分かる。
表情の細やかさ。
視線の重なり。
言葉にしない余白。

ドラマとはまた違う、
“静かな濃度”があります。

こんな人におすすめ
・努力する大人の関係性が好きな人
・恋と仕事が交差する物語に弱い人
・依存ではなく、相互の信頼で立つ関係を見たい人
・静かだけど熱を持ったBLが好きな人
・誰かに信じてもらった経験がある、または欲しい人

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