
αの隼人には、9年来の悩みがある。
6つ上の幼馴染、Ωの利一と“番”なのに、恋人ではないこと。
10歳のときの、ただの事故。
αもΩも知らないままじゃれあって、
気づけば番になっていた。
番なんて関係なく、
優しくて、弟みたいに甘やかしてくれる利一のことが、隼人はずっと好きだ。
それなのに。
利一は、体調を安定させるための最低限の接触以外はしないと決めている。
20歳になるまでは、それ以上はしない。
番を継続するかどうかも、そのときに話し合う。
そっけない態度。
一歩引いた距離。
事故でしかたなく番になった自分のことを、
本当は好きではないのではないか。
そう思ってしまう隼人は、
好きになってもらおうと、あの手この手で近づこうとする。
けれど。
利一の本音は、少し違う。
幼い隼人の人生を、自分の油断で縛ってしまったことへの後悔。
だから既成事実は作らない。
20歳になったとき、
隼人が“自分の意思で”選べるように。
そう言いながら。
ときどき、ほんの一瞬だけ。
理性が追いつかないような目で、
隼人を見てしまう。
我慢しているのは、自分だけじゃない。
「しない」と言い続ける裏側に、
溢れそうな”好き”がある。
思い合っているのに、伝わらない。
我慢することが愛だと思っている、
優しくてもどかしい物語。
かわいくて、キュンキュンして、
読んでいるだけで胸があたたかくなる一冊です。
こんな人におすすめ
・もだもだ両片想いが好きな人
・年上オメガの葛藤に弱い人
・事故から始まる関係性にときめく人
・「しない」ことで伝わる愛を感じたい人
・優しくて癒されるオメガバースを読みたい人


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